第2波、第3波と続く、終息の見えない新型コロナ感染。
感染者情報は、日々マスコミによって報道されていますが、感染し亡くなった人の葬儀状況については、報道されることがほとんどなくなってしまいました。
そこで、現場で葬儀に携わる葬儀社として、2022年の現状を伝えていきたいと考えました。
もはやコロナ禍が始まり約3年が経とうとしている現在でも、
コロナ感染者との対面はできない
というのが現状で、何も変化はありません。
つまり遺族は、顔や姿を見ることはできず、骨壺に納められた遺骨を受け取るだけなのです。
そんな現状の中、対面可能な方法があります。
それが『エンバーミング処理』を行うことです。
『エンバーミング』を行うことで、手袋着用などの条件もありますが、
遺体に触れる
棺の蓋を開けられる
棺に花などを収められる
という、従来のお別れの時間を過ごすことが可能となります。
そこでこの記事では、コロナ感染によって亡くなった人と対面可能となる『エンバーミング』とコロナ感染し亡くなった人の葬儀について紹介していきます。
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コロナ感染で亡くなった人とエンバーミングで対面可能に|コロナ感染者の葬儀の現状
コロナ感染者が亡くなると、感染リスクを避けるため、
非透過性納体袋
に入れられ、棺に納められます。
その都度、保健所の指導内容に沿って消毒を行います。
そして、防護服を着用した葬儀社スタッフ、火葬場の火葬担当の手により火葬され、遺骨を集められ、遺骨が納められた骨壺を遺族が受け取ります。
つまり、病院の搬送から火葬まで、故人の顔や姿を見ることなく、遺骨だけを受け取ることになる訳です。
故人の顔を一度も見ることなく、骨壺に納められた遺骨を受け取っても、
死んだ実感が湧かない
と皆さんおっしゃっています。
確かにその通りですよね。
コロナ禍の中、更にコロナ感染して亡くなった場合、
納得のいく葬儀で見送ってあげたい
という遺族の願いを叶えることが難しいのです。
故人との対面・接触を可能にするエンバーミング
国のガイドラインでは、
遺体から飛沫感染の恐れはない
密閉した非透過性納体袋で管理すれば感染リスクは低い
とはなっていますが、実際火葬を行う火葬場では、より厳重な感染予防対策が取られています。
また、ガイドライン通りに進めることで、
納体袋を開ける
直接触れる
ことは禁止されており、非透過性納体袋のため、実際に顔や姿を見ることはできません。
そこで注目されたのが、遺体の消毒・保全・修復を目的としている『エンバーミング』でした。
『エンバーミング』では、遺体の表面の消毒・殺菌をするだけではなく、血管に防腐剤を注入し腐敗を防ぎます。
そのため、ウィルスの活性を止め、感染リスクを抑えることができるとされているのです。
そしてコロナ禍の現在、
感染リスクを抑えたい
遺体に触れてお別れしたい
という遺族の希望と、『エンバーミング』の効果が合致し、注目度が高まっているのです。
本当にエンバーミング処理を行えば対面・接触に問題はないのか?
『エンバーミング』には、肝炎で亡くなった人の
2次感染の危険を回避
する効果があると発表されています。
そのため、感染力や罹患(りかん)した場合の重篤性など、総合的な観点からみた危険性が高い感染症と定義される、
二類感染症
となる新型コロナにも、効果があると考えられている訳です。
まだまだ議論されている内容であり、受入体制や施工内容に課題点が多く残っているため、遺族が希望すればすぐに実施可能とは言い難いのですが、
感染症患者の葬儀に有効
とされている『エンバーミング』は、一つの選択肢になっているのは間違いありません。
コロナ感染者にエンバーミングを行うことで可能な事とは?
コロナ感染で亡くなった人とは、通常のお別れが不可能とは言え、実際『エンバーミング』を行うと、どこまでの内容が可能になるのでしょうか?
まず、コロナ感染で亡くなった人の場合、
病院で非透過性納体袋に入れられる
納体袋のまま棺に納める
納体袋、棺を開けることは不可
基本的には亡くなった当日火葬
防護服着用スタッフでの火葬
収骨された遺骨を受け取る
葬儀は遺骨での骨葬
という流れになり、遺族が火葬日を希望することはできません。
しかし、『エンバーミング』を行うことで、
納体袋から出す
棺の蓋を開ける
顔や体に触れる(素手は不可)
棺に花などを納める
姿がある状態で通夜、葬儀が可能
というように、従来通りのお別れ・葬儀式を行うことができるのです。
まとめ
今回は、コロナ感染によって亡くなった人と対面可能となる『エンバーミング』とコロナ感染し亡くなった人の葬儀について紹介しました。
新型コロナ感染拡大より、2波、3波と終わりが見えないコロナ禍。
社会的な扱い、新しい社会常識も生まれつつありますが、
コロナ感染者の葬儀
は、現状変化がなく、対面もできない状況です。
現場の葬儀社も、感染リスクが高いため保健所の指導通りに進めています。
しかし、従来通りのお別れができないことで、悲しみを消化しきれな遺族が多いのも現実です。
そこで注目されている『エンバーミング』。
費用面など、まだまだ整備されていない点も多く、有資格者の専門的な内容の為、簡単にはいかないことも多いのですが、一つの選択肢として広がる可能性が高いと言えるでしょう。
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葬儀に関する知識は、分からない事が当たり前です。
しかし、分からないからこそ、後々トラブルの原因にもなってしまいます。
葬儀費用が高かった
イメージと違った
これが、葬儀の2大トラブルであり、クレームの大半だと言えます。
そんな葬儀トラブルを回避するためにも、葬儀の準備は事前に行うことが大切なのです。
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